増田昭一(ますだ・しょいういち)・ともちゃんのおへそ
文集「満州(まんしゅう)の星くずと散った子供たちの遺書」より
これは戦争直後に実際にあった話です。
第二次世界大戦終結後50数年、今新しい世紀を迎えようとしているこの時、
中国残留孤児たちの事は度々マスコミを賑わわせていますが、
中国人に拾われずに死んでいった戦争孤児たちの事は、
歴史の外へ埋もれ、忘れ去られてしまっています。
この作品は、そうした戦争孤児の一人として激動の時代を生き抜いた著者の、
「誰かがその子供たちの最期の様子を書かなければ、
子供たちは『のたれ死に』同然じゃないか」、
という思いを、そしてそんな過去の事件を未来に語り継がなければ、という思いを、
著者自身の難民収容所の生活体験を背景に表したものです。
「満州(まんしゅう)」という国があった事さえ知らない若い世代の日本人にも、
こういう時代、こういう悲惨な過去が日本にあったという事を知ってもらい、
そして2度とあんな事を繰り返してはならないという祈りをこめて、
この作品を掲載致します。
[ 平成12(2000)年11月19日 早耳ネット ]
←朗読を制作しているスタジオです。
著者紹介:増田昭一(ますだしょういち)
昭和3年、神奈川県小田原市出身
昭和20年、大学入試のため、家族のいる満州(当時)に渡る。
(父は満州野戦兵部隊長)
現地で戦闘に巻き込まれ、昭和20年9月、母とともに難民収容所に入る。
(新京敷島地区難民収容所・・・しんきょう・しきしまちく・なんみんしゅうようじょ)
昭和20年11月、発疹(はっしん)チブス(チフス)発病、母死亡。
自身も回復が遅れ、収容所の孤児仲間とともに、難民生活。
昭和21年、姉死亡。同年日本に帰国。
父はシベリア抑留3年ののち帰国、4年後に死亡。
昭和22年、教員となる。
昭和60年、退職。
この朗読作品をインターネット配付するにあたり、
著者(著作権者)増田昭一氏と、
朗読担当の小田美智子氏(元テレビ朝日アナウンサー)
の多大なご協力を得ました。
ここにお礼を申し述べます。
「満州の星くずと散った子供たちの遺書・新京敷島地区難民収容所の孤児たち」
出版:夢工房(神奈川県秦野市東田原200-49)
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