Weekend Theater 2003年1月号

このページに掲載されている記事の著作権は著者「安田 昇」にあります。
転載、転用はご自由ですが、著作権は放棄しておりません。
1-01(2003年1月3日掲載)

おはよ〜。

あけましておめでとうございます。
本年も背筋も凍るホラー劇場。
よろしくお願いいたします。

さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、一服の清涼剤。
御存じ、金曜ホラー劇場。
お楽しみ下さい。


母はお正月特別番組で、『フランダースの犬』が放送されることを
番組表で知り、6歳の息子に見させる事にした。息子は純粋に聞いた。
「面白いの?」
「悲しい話だけどいいお話よ。心の栄養になるから見なさい。」
母は情操教育のつもりだった。しばらくすると、息子の無邪気な
笑い声がして来た。
「なに?そんなに面白い話じゃないでしょう?」
母は画面を見た。犬が腰ミノをつけて踊っていた。
「うそ!」
母は番組表を良く見直した。『フラダンスの犬』だった。
1-02(2003年1月10日掲載)

おはよ〜。

正月ボケの頭に。。。

さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、一服の清涼剤。
ご存知、金曜ホラー劇場。
お楽しみください


球場のアナウンスは9回裏2死満塁の場面で不振の
4番バッターが交代することを告げた。
「4番にかわりまして・・・。」
しばらく間が空いた。
「解説の遠藤さん、4番の松井が抜けた後、誰を持ってきても
だめでしたが、今回秘密兵器を2軍から引き抜いたと原監督が
言っていましたね。こんな場面でどうやら使うようですね。」
「はい。そうとう自信があるんでしょう。」
アナウンスが再び言った。
「4番・・・さあどうだ!」
球場がどよめいた。
「おごってんのか!」
「挑戦的だぞ!」
観客は口々に叫んだ。
「遠藤さん!なんでしょうこのアナウンス!」
「ほんとに!『どうだっ!』っていわれてもねぇ。」
空欄だった電光掲示板、4番バッターの欄に文字が入った。
サードの「小田」選手だった。
1-03(2003年1月17日掲載)

おはよ〜。

1月もなかば過ぎました。

さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、一服の清涼剤。
ご存知、金曜ホラー劇場。
お楽しみください


甲子園に常連の高校に通う岡田と対馬は、
小学校の頃から野球好きの親友だった。
岡田はピッチャーとしての実力が超高校級と言われ、
大学進学かプロ入りか迷っていた。
対馬はレギュラーがやっとの実力だったが、
元来ののんびりした性格がチームに良いムードを作る
重要な存在だったが、プロの誘いは無かった。
二人は今日も遅くまで練習に打ち込んでいた。
帰り道、真っ黒に汚れた顔を緊張させて、
岡田は決意したように言った。
「おれ・・・、やっぱりプロに行くよ。」
対馬が言った。
「そうか。じゃ、これ持ってけよ。」
「対馬・・・。おまえこれって・・・。」
風呂道具一式だった。
1-04(2003年1月24日掲載)

おはよ〜。

寒い日が続きます。

さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、一服の清涼剤。
ご存知、金曜ホラー劇場。
お楽しみください


秘書「あれ、代表、なんですかそのカツラは。
   昔の武田鉄也みたいな長い髪。今日の
   国会で代表質問をそれかぶったままするんですか?」
管 「ああ、小泉をちょっと
   『ちょうはつ』してやろうと思って。」
1-05(2003年1月31日掲載)

おはよ〜。

旧暦の正月もすぐそこ。

さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、一服の清涼剤。
ご存知、金曜ホラー劇場。
お楽しみください


いくら頼んでも母は買ってくれなかった。
そのスニーカーを、田舎の祖父が買ってくれる
と言う。
「ほんと!?うれしい!」
「おめも中学さ入ることだし、
そんな欲しいんなら送ってやっぺ。」
電話の祖父はやさしかった。
翌日、早速祖父から宅急便が届いた。
「え?クール宅急便?なんで?」
荷を解くと、氷にうもれたスミイカが出てきた。
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