Weekend Theater 2001年7月号

このページに掲載されている記事の著作権は著者「安田 昇」にあります。
転載、転用はご自由ですが、著作権は放棄しておりません。
7-01(2001年7月6日掲載)

おはよ〜。

猛暑です。

さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、一服の清涼剤。
御存じ金曜ホラー劇場。
お楽しみください。

海水魚のメス化現象が、
日本海沿岸に分布する
複数の魚種にまたがって
発生している。
環境ホルモンとの因果関係を
調査しようと、静岡大の研究調査
グループが、ぼら、ハゼ、カレイ等
の魚種を捕獲。血液を検査した。
記者「先生、これは血液中の
   女性ホルモン濃度を検査
   したと言うことですね?
   で、どうだったんですか?」
教授「うん。異常だね。直接女性ホルモンを
   注射したような濃度になっていて驚いた。
   特にカレイがひどいね。
   これからは、「カノジョ」って呼ぶしかないね。」
7-02(2001年7月13日掲載)

おはよ〜。

13日の金曜日。

温暖化、始まってるんでしょうか。

さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、一服の清涼剤。
御存じ金曜ホラー劇場。
新シリーズの登場です。
お楽しみください。


最強の男
アルティメット・ジェイク

認識番号0078ジェイク・アーリマン、
海軍特殊部隊最強の武器と言われた男だった。
堂々とした体躯に、がっしりとあごの張った
その姿は、まさに危険な武器だった。
彼は特殊任務を受け、
スパイ機に改造されたヘリ、ヒューイ・コブラで
敵地に侵入する事になった。
狭いハッチから、中に乗り込もうとした彼は、
ハッチの淵に思いっきり頭をぶつけ、
その場にうずくまった。
彼はまた、海軍最強のブキでもあった。
7-03(2001年7月20日掲載)

おはよ〜。

おあつございます。

さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、一服の清涼剤。
御存じ金曜ホラー劇場。
今週はバックナンバーより
お楽しみ下さい。


ハードボイルドOL
「伊集院 涼子」シリーズ
第21回
「培養」

「これは・・・、何てことでしょう!」
意外なほどこぎれいな実験室で、クールな涼子もさすがにうろたえた。
目の前に並んでいる少し太めの試験管を
ドクター・リーバイスの言われるが儘、天眼鏡で覗いた
涼子は 背中がじっとり汗ばむような感じがした。
その試験管の中には、大きさにして3センチ位の『腎臓』が
育っていた。
「発育の促進方法がこれからの課題だ。ちゃんと機能する大きさに
育てるのに5年も掛かってたら、移植を待っている患者が皆死に絶えてしまう。」
「これを移植するんですか?」
「そう。これは先天的な腎疾患の患者の遺伝子から発生させた『腎臓』だが、
健康な腎臓に育っている。これを本人に移植する。」
「なぜ先天的な異常が発現しないのですか?」
「理由はまだわからん。だがこれで腎疾患の絶滅の可能性が出る。
後は発育の時間短縮だ。そこでサー・オッペンハイマーに資金援助を
お願いしている。」
「しかし、心臓や膵臓でなくなぜ腎臓なんですか?」
「だって患者が絶えないじゃない。よく言うでしょ。」
「え?」
「『むじんぞう』」


7-04(2001年7月27日掲載)

おはよ〜。

さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、一服の清涼剤。
ご存知金曜ホラー劇場。
お楽しみください。


新御茶ノ水博士は全く驚きを隠せなかった。
急逝した天馬田博士の残したアンドロイドは、
生きているかと見紛う出来だった。
そのアンドロイドは、天馬田博士の実験室の
隅に、目をつぶり少しうなだれて立ち、
まばゆいばかりに均整のとれた裸の体躯を、
惜しげも無くさらしていた。
そばには少し大きめな携帯電話ほどのリモコン
があり、”遠隔操作用”と書かれていた。
新御茶ノ水博士はそのリモコンの”電源”を
いれてみた。かすかなサーボモータの音と共に、
アンドロイドは顔をあげ、澄んだ目を開いた。
新御茶ノ水博士は全身に鳥肌がたった。
「す、すごいぞ。」
博士は、へその代りに小さなボタンがついていることに
気がついた。博士がかがみ込んで良く見ると、
”AUTO”と書いてあった。
「まさか、自動で動くのか?!」
博士はかがんだまま恐る恐る押してみた。
「げっ!」
アンドロイドは嗚咽と共に、吐いた。
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