９-０１
(2010年9月3日)
おはよ〜。

9月とは思えません。

さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、一服の清涼剤。
ご存知、金曜ホラー劇場。
お楽しみください。


厳格な北ヨーロッパの修道院から日本へ、
若い尼さん達が研修の名目でやって来た。
彼女たちの出迎えをしたツアー添乗員の岡田は
かなり若い彼女たちに驚いた。まるで女学生達の
ように華やかでかしましかった。
「よろしくおながいします。」
修道院で勉強していると言う日本語も、
ちょっとおかしなところはあるが、
その流暢さがさらに岡田を驚かせた。
岡田が今回の一番の楽しみは何か尋ねると、
彼女たちは顔を見合わせ、
すこしもじもじと恥ずかしそうに顔を赤らめた。
「今晩のお食事・・。」
一人が意を決したように言うと、
皆恥ずかしそうにけらけらと笑った。
岡田は現地スタッフが渡したツアーパンフの
初日の食事を見直した。日本語で書かれたものだが、
彼女たちは読めるようだった。
今晩の食事の予定は、岡田の理解通り有名店のちゃんこ鍋だ。
まわしをつけたお相撲さんが出てくると思って、はずかしいやら
期待やらなのだろうか。岡田は互いにてれあってつつきあっている
彼女たに愛想笑いをしながらもう一度パンフレットを見た。
誤植だった。小さな『や』が抜けていた。

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