Weekend Theater
9月号-2
i-mode版

9-02
(2006年9月8日)
おはよ〜。

白露。

さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、
一服の清涼剤。
御存じ、
金曜ホラー劇場。
お楽しみ下さい。


つややかに黒光りした太い柱の這う、すすだらけの壁に囲まれた
ほの暗い居酒屋の喧騒の中で、小さな白い磁器の猪口に
満たした薄色の酒に口もつけずじっと眺めていた
ベテラン刑事の黒川は、血気盛んな新米刑事の大倉に、
事を急いでホシを挙げる怖さを説こうと思っていた。
大倉は早く手柄を立て、刑事部屋の皆から認められたいと、
大した裏も取らず、何人もしょっ引いて来ては証拠不十分で
釈放にしていた。黒川は眺めていた猪口を持ち上げ、
唇を湿らせるようになめると話始めた。
黒川「俺たちの仕事はなぁ、真っ当な人間からは疎まれる道を行かなきゃならないんだ・・。功をあせって関係の無い人間の人生を狂わせちゃいかん。」
大倉「黒さん、聞いてますよ。数々の武勇伝。俺にも秘訣を教えてくださいよ。」
黒川「武勇伝・・。皆、俺の誤認逮捕の事を言っているんだ・・。あれは俺がひとりで先走って・・・。」
大倉「やっぱりすげぇ!一人でどう捕ったんです?5人も・・。」
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