Weekend Theater
9月号-2
i-mode版

9-02
(2002年9月13日)
おはよ〜。

もう秋の香りがしますね。

さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、
一服の清涼剤。
御存じ、
金曜ホラー劇場。
お楽しみ下さい。


伊集院 涼子
「番外編」

涼子は原宿に急ぐ黒塗りのハイヤーの窓から、少しずつ夕暮れが早くなってゆ繁華街の雑踏を眺めた。
原宿のそのクラブには、ウェールズの片田舎から来た友人の神父を連れて、社長が待っていた。
「伊集院君、彼がシンプソン神父だ。
彼は全く敬虔なクリスチャンなんだ。
彼の村には無縁の場所を見せてあげたくってね。」
「シンプソン神父さん…。」
しゃれのような名前のその神父は、フロアで激しく踊る若者を見て夢遊病のようにフロアに入って行った。
涼子と社長は思わぬ彼の行動をあっけに取られて見ていた。
彼は何人かの若者に何事か喋ると、大きく頷いて戻ってきた。
「何を話したんだね?」
社長が彼に聞くと、片言の日本語で彼は言った。
「ワタシキキマシタ。『アナタ、イツ、イノリ、シマスカ?』
カレラコタエマシタ。『イエーィ!イマダヨー』
ホント、イーノリシテマス。」
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