Weekend Theater
1月号-1
i-mode版

1-01
(2002年1月4日)
あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。

さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、
一服の清涼剤。
御存じ
金曜ホラー劇場。
お楽しみ下さい。

「どうしても、会わなきゃなんねー。」
そう男が言い残して村をでてから、かれこれ1年半が過ぎようとしていた。
世紀の超能力者、「空海」を尋ね、 何年も続く飢饉と戦を彼の能力で止めてもらおうと思い立ち、 男は全ての財産をこの旅につぎ込んだ。
ことごとく、男が見こんだ場所で出会える僧は、全て伝説の「空海」では無かった。
だが、資金が尽きてもう1ヶ月になる。
もう、その旅もいよいよ最後となった。
男は1週間
満足に食べていなかった。
男が最後に選んだ場所で修行する僧は、
今までで1番みすぼらしかった。
男はこれも違うだろうと落胆したが、最後の力を振り絞ってその僧にたずねた。
「あなたは…。」
そのとたん、男の腹が空腹にうめいた。
その音を聞いたその修行僧は、魔法のように懐から握り飯を出して言った。
「くうかい?」
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