Weekend Theater
5月号-4
i-mode版

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「安田 昇」にあります。転載、転用はご自由ですが著作権は放棄しておりません。
5-04
(2001年5月25日)
おはよ〜。

国会中継が史上初の高視聴率。
結果、控訴断念。
関心の高さが、政治を正常にもどします。

さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、
一服の清涼剤。
御存じ
金曜ホラー劇場。
お楽しみ下さい。


その男は、長い間の引きこもり生活に、つい最近終止符を打った。
これと言ったきっかけがあったわけでは無いのだが、すでに30も半ばを過ぎ、自室でのアイドルお宅もなんとなくぱっとしなくなった彼は、意を決して渋谷へ行って見ようと、自宅近くの駅へ向かった。
券売機に近づいた彼は、自分の目を疑った。
自分が覚えている、券売機とは程遠い、未来都市のような機械がそこにあった。
途方に暮れている彼のそばを、思わずどぎまぎしてしまうほど短いスカートをはいた、金髪の若い子がふたり、しゃべりながら通り過ぎた。
「あんたもイオカードあるの?」
「うん。オッケーだよ。」
二人はカードを差して改札を通り過ぎた。
呆然としていた彼は、ハタと何か思いつたように財布からカードを取り出した。
彼は自信を持ってそのカードを改札に差しこんだ。
だが、けたたましいチャイムが鳴り、ゲートが閉じてしまった。
駅員がやって来て、取り出したカードを見て言った。
「お客さん、テレカじゃだめだよ。おや、これ元アイドルの・・えっと、松本…」
「イヨカードだけど…。」


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