Weekend Theater
5月号-3
i-mode版

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「安田 昇」にあります。転載、転用はご自由ですが著作権は放棄しておりません。
5-03
(2001年5月18日)
おはよ〜。

真夏日だそうです
ちょっと早いけど

さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、
一服の清涼剤。
御存じ
金曜ホラー劇場。
お楽しみ下さい。


「時間の隙間」
日常の中、突然時間の止まる時があります。
そんな時を集めてみました。
さあ、今週は何秒止まるでしょう。


慣れない海外出張ですっかり疲れた彼女は、ホテルの部屋に戻るとキルティングのカバーがかかったままのベットへうつぶせに突っ伏した。
ため息をつきながら顔を横に向けると、ベッドサイドテーブルにある電話機の、そこだけ強調するように飛び出した赤いランプの点滅が、ふと彼女の目に飛び込んできた。
少し体を起こした彼女は、しばらくそのランプの下に書かれた英文字を眺めていたが、ハタと思いついたように受話器を取り上げた。
彼女は相手がでるなりしゃべり始めた。
「ちょうどよかったわ。足裏とかあるのかしら…。
あ、でもアジア式とかの方が今はいいかしら・・疲れてるし・・。」
だが彼女は電話の向こうの相手が機械的に今日の取引先からの伝言を伝え始めると、今は消えてしまったランプと同じ位顔を真っ赤にしながら、ランプの下の英文字を読み直した。
マッサージとは一文字違っていた。


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